Heritage

シューズを愛するがゆえに

ほぼ四半世紀の間、ジュゼッペ・ザノッティは、そのシグネチャーであるイタリアの魅力とコンテンポラリーなグラマーでファッション、音楽、エンターテインメント界の心をとらえてきました。完璧なバランスで、ゴージャスに装飾されたヒールのコレクションから始まったブランドは、主要なラグジュアリーブランドのひとつにまで成長しましたが、その中心にあるのは、ジュゼッペの無限の創造性とシューズへの永遠の愛です。レッドカーペットからランウェイ、そしてストリートまで、彼のシューズは、その現代的なフェミニニティーによって世界中の女性たちに切望されています。官能的なパーツ、ロックンロールなパーツ、そしてそれら全てがジュゼッペ。美しく作り上げらたヒールは、まさにアイコニック。メゾンのアイコンをご覧ください。

PYRAMID
「ピラミッド」サンダル(2013年春夏)

フォルムの勝利

当初、ビヨンセのためにデザインされた「ピラミッド」サンダルの起源は、メアリー・J. ブライジとジェニファー・ロペスも(アルバム「Dance Again」のカバーで)着用した、メタリックなボディーベルトにあります。このメッセージ色の強いジュエリーと同じピラミッド型のゴールドの装飾を特徴とするこのサンダルでは、大胆でグラフィックなパワーと繊細でフェミニンな感覚が組み合わされています。
CRUEL
「クルーエル」サンダル(2013年春夏)

ミダスタッチ

ニューヨークのジュゼッペ・ザノッティのショールームで初めてこのデザインを見て恋に落ちたカニエ・ウェストは、近くリリース予定のアルバム、「Cruel Summer」のカバーに合うホワイト一色のバージョンを作ってくれないか、とザノッティに頼みました。クラシックなエレガンスと、アッパーにあしらった、燃えるようなバロック風のゴールドリーフ・モチーフとを組み合わせたシューズは、幾度となく回帰するクラシックとなるよう運命づけられました。レッドカーペットや今後のコレクションにも繰り返しに現れるでしょう。ジュゼッペ・ザノッティは、「とても表情豊かなサンダル。ラグジュアリーシューズにおけるヒップホップです」と語っています。
TATTOO
「タトゥー」サンダル(2012/13年秋冬)

新しい肌

ジュゼッペ・ザノッティは、縁とレザーのディテールが足に装飾的なパターンを描く方法にちなんで名づけられた「タトゥー」サンダルを、「洗練された、きめ細かく穴をあけた、気取った、軽やかなサンダル」と描写しています。その一部を挙げるだけでも、ビヨンセ・ノウルズ(「Mirrors」のミュージックビデオで着用)、ペネロペ・クルス、エル・マクファーソン、アンジャ・ルービックなど有名人のファンをもつこのサンダルは、流れるようなエレガンスが滲み出す、時を超えたデザインです。
VENERE
「ヴェネーレ」サンダル(2012/13年秋冬)

魅惑的な人

ジュゼッペ・ザノッティは、官能的で流れるような「ヴェネーレ」サンダルを「ヘビと女性の体の融合」と説明しています。力強く、誘惑的なだけでなく、Giuseppe Zanotti Designの作品一つ一つを特徴づける時を超えたエレガンスも保ち、細心の注意払って作り上げたゴールドのコイルで足を完璧に引き立てます。魅惑と危険をほのめかすこのサンダルは、レディ・ガガが初の香水を発表した際、ごく自然に選んだスタイルでした。彼女は2012年の香水、「フェイム」を披露するパーティーで特別にデザインされたこのサンダルを履いたのです。
ADELE
「アデル」ウェッジソールパンプス(2012年春夏)

重力に逆らう

ヴァーナー・パントンが1967年に発表したクラシックな「パントン」チェアのエレガントなラインにインスピレーションを得て、ジュゼッペ・ザノッティは既存のルールを打ち破るアデル ウェッジソールパンプスを生み出しました。それは「レディ・ガガの『Born this Way Ball』ツアーのデザインに、彼女とともに取り組んでいたとき」のことです。デザイナーによると、チャレンジは「ヒールがまったくない中で、サスペンションと安定性の完璧なバランスを達成すること」でした。その成果は?「足の自然なエクステンションとなるシューズ」です。
COMBAT
「コンバット」サンダル(2010年春夏)

ブートキャンプ

ジュゼッペ・ザノッティのデザインは往々にして、この上もなく美しい歌やサウンドのスタイル、スペクタクルがもたらす、心打たれるひと時から生まれます。ボヘミアンな「コンバット」サンダルのシルエットの背景にあるのは、このようなひと時です。デザイナーが思い出すのは、「映画のように眺めた夕暮れの光景…マラケシュで、カメラマンとモデルの一行がメディナを歩いています。そのとき、この素晴らしいモデルが肩にサンダルをかけていたのです…このイメージが目に焼き付いて離れません」。
BLOCK
「ブロック」サンダル(2008年春夏)

空気を踏んで歩く

「高さ」と「透明性」は、ジュゼッペ・ザノッティのクラシックな「ブロック」サンダルのデザインの中心にあるキーコンセプトです。オープンな構造のヒールをもつこのサンダルは、十分に試されたシルエットに手を加えたもので、ウェッジソールの快適さとスチレットヒールの軽やかさを組み合わせています。人間工学に基づいたデザインと際立った美学――カイリー・ミノーグが2008年リリースのシングル、「All I see」のビデオでこのスタイルを身に着けようと思うきっかけとなった二つの要素――をブレンドしました。
CHOKER
「チョーカー」サンダル(2006年春夏)

新たなイブニング

時にはファッションが苦痛を生むこともあります。「チョーカー」サンダルのために、いかに繊細で履き心地のよいデザインを実現できるかは、ジュゼッペ・ザノッティにとって頭痛の種でした。しかし苦労は報われました。このサンダルが初めて披露されたとき、足を自然に覆うエレガントな宝石の連なりと非常に柔らかい刺繍を施したシルクのインソールからなるこのシューズは、イブニングシューズの定義を覆したのです。軽やかで官能的な、洗練された高貴な一足は、デザインの止まるところを知らない革新の象徴であり続けています。
JIMI
「ジミ」サンダル(2005年春夏)

ヴードゥー教の落とし子

音楽はGiuseppe Zanotti Designの各コレクションを貫く原動力です。しかし「ジミ」サンダルで特に強力なのはインスピレーション。ジミ・ヘンドリックスのヒッピー後の異国情緒あふれるステージ衣装を称えて創作されたのです。このカラフルながら控えめなシューズでは、60年代のサイケデリックなエネルギーが、シンプルなローハイドを土台にカラフルな宝石で覆われた、宝飾を思わせるエレガントなディテールに集中しています。このシンプルでフラットなソールのサンダルは気楽でボヘミアンな印象ですが、ジュゼッペ・ザノッティならではの洗練された仕上げとなっています。
DECO
「デコ」パンプス(2004/05年秋冬)

未踏の世界

ジュゼッペ・ザノッティは、異なる表現方法を組み合わせてまったく新しいデザインを提案する名人。「デコ」パンプスはその好例です。彼はこのシューズを、「ロックンロールとイブニングという、二つの未踏の世界の新しいバランスを見つけた初の作品」と説明しています。このシューズでは、自己主張の強さとエレガンスをミックスし、タフなクロコダイルの型押しレザーとつま先にあしらった上品なスワロフスキーの宝飾を組み合わせています。
SLIM
「スリム」サンダル(2004年春夏)

センスの証

「スリム」サンダルに特徴的な魚の骨を象った宝飾の構想は、ジュゼッペ・ザノッティが同名のレストランでディナーをとっていたときに形を取り始めました。インスピレーションが沸いた瞬間、テーブルクロスに直接スケッチされたこのシューズでは、貴重さの概念と戯れ、棄てられたものを足の甲を官能的に覆う1点のジュエリーに変身させています。「セックス・アンド・ザ・シティ」でサマンサ・ジョーンズがヌードでの寿司ビュッフェに選んだフットウェアとして忘れがたい印象を残してはいるものの、これは本当の意味で時を超えた作品。シーズンごとに色や素材を変えて繰り返し登場するサンダルです。
RING
「リング」サンダル(2004年春夏)

オリジナル

Giuseppe Zanotti Designの設立から20年、宝石をちりばめたサンダルはメゾンの紛れもないトレードマークに数えられるようになりました。「リング」はこうしたデザインの最初の作品で、つま先のクリスタルをちりばめた宝飾が足を飾ります。発表以来、シャリーズ・セロンなど数多くのスターたちがこのサンダルを履きました。これは単なるシューズを超えたマニフェスト。ジュゼッペ・ザノッティ自身がこう語っています。「足は、宝飾で飾って称える必要があります。隠すべきではないのです」と。